6月9日、小雨の降る中、八ヶ岳ウエスタン牧場内にて「馬の蹄 勉強会」を開催いたしました。
講師は、当牧場の馬たちがいつもお世話になっている装蹄師、藤平克彦氏です。
突然ですが、ここで問題です。
1、日本で装蹄師の資格を持つ登録者は約600人いる
2、蹄鉄の歴史は古代ローマ時代にさかのぼると言われている
3、馬が何故蹄鉄をつけるか、3つ以上答えられる
皆さんすぐに答えられましたか?
実はこれらは講義の内容の一部です。通常一方的に聴講するだけの講義で退屈することが多いですが、
藤平氏は図や実物の蹄鉄、装蹄手順の拡大写真を用いて、大変わかりやすく説明をしてくださいました。
参加者は全員馬に携わる職業や馬主さんの為、ここぞとばかりに質疑応答が行われ、とても有意義な勉強会の幕開けとなりました。
続いての実技では、馬を使い実践で装蹄・削蹄を教わりました。装蹄工具一つ取っても、普段はあまり目にしない物なので、使いこなすにはやはり熟練した職人の技が必要なのだと感じました。特に馬の脚を持ち上げる「保定(ほてい)」では、人は腰を曲げ、前かがみの体勢を長時間とる必要がある為、腰は痛いは、足や腕は振るえるはで、悲鳴を上げる参加者が続出しました。その間、3本脚でバランスをとっている馬に笑われそうですね。参加者は、たった一肢の作業だけで一苦労。それを四肢共、さらに一日何十頭も作業する装蹄師さんには、本当に頭が下がります。
力と熱が必要な装蹄だけに、勉強会もヒートアップし、気づけば時間があっという間に経っていました。
熱いうちに打たれた鉄のように、まさに「頭脳」と「心の芯」まで響く勉強会となりました。
今回の勉強会のおかげで、削蹄など実践すればするほど、益々装蹄の魅力にハマりそうです。
講師の先生、参加者の皆さん、ありがとうございました。
慣れない保定ながら、耐えていた馬達もお疲れさまでした。
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